無線LANクライアントをインターネットに接続する際、通常は無線LAN用のアクセスポイントを使用します。屋内であれば無線LANルーター(または無線LANアクセスポイント)、屋外であればWi-Fiアクセスポイントやホットスポット等がそうです。
無線LANにはインフラストラクチャー・モード(infrastructure mode)とアドホック・モード(ad hoc mode)があります。通常、アクセスポイントとの接続はインフラストラクチャー・モードを使用し、無線LANクライアント同士での接続はアドホック・モードを使用します。ノートPCを無線LANアクセスポイント化する際は、アドホック・モードでのピア・ツー・ピア接続になります。
その為、アドホック接続をサポートしない機器の場合は接続できません。その場合は通常のアクセスポイント(もしくは無線LANルーター)の購入になります。また、最近ではソフトウェアで簡単にアクセスポイント化(アドホック・モード)できる無線LANクライアント製品も増えてきています。中にはインフラストラクチャー・モードでアクセスポイント化出来る製品も存在するとか。
■無線LANアクセスポイント化する際の注意点
- 機器のアドホック接続サポートの有無
Android 端末は標準ではアドホック接続をサポートしていない機器が多く存在します
このあたりの事情はネット検索してみてください
Android 4.0 以降は Wi-Fi Direct が搭載されて...もしかしたら? - 無線LANアダプタに付属のアクセスポイント化ソフトウェアがある場合はそれを使う
- 古い機器だと相性問題が起きる場合がある
パケット詰り、スループットが悪い(64kbps しか出ない、など)
暗号化すると接続できない(暗号化解除で接続可能)
同一設定なのに他メーカーの機器だと接続できる、など - 接続確認時のファイアーウォールの設定
無線LANの設定が正しく行われていてもファイアーウォールで弾かれている
ZoneAlarm はゲームモードでも弾かれる為、完全な常駐解除が必要、など
問題の原因はほとんどがファイアーウォール(可能であれば一時的に切る) - ファイアーウォールの最終設定
全ての接続がうまく行ったら適切に設定しなおす - ノートPCの電気代を考えると…
長期間(1~2年)使用するなら無線LANルーター(または無線LANアクセスポイント)を購入した方が安く、設定なども簡単で良い
ノートPCを無線LANアクセスポイント化する方法としては
- ICS(Internet Connection Sharing:インターネット接続の共有)
アクセスポイント化されたノートPC内で仮想的なルーターが稼働
接続する無線LANクライアントにはアクセスポイント化されたノートPC が IPアドレスを発行
IPアドレスは 192.168.0.xxx のネットワークになる為、既存ネットワークが 192.168.0.xxx の場合は調整が必要(面倒) - ネットワークブリッジ(設定は簡単だが XP ではパフォーマンスの問題も)
アクセスポイント化されたノートPC内で有線LANと無線LANをブリッジ
接続する無線LANクライアントには通常のネットワーク参加と同様に、ルーター(ADSLモデム,ONU等)がIPアドレスを発行
既存ネットワークと同一のネットワークになる(DHCPの設定に従う)
基本的には ICS を推奨しますが
Windows Vista 以降であれば設定が簡単なネットワークブリッジから先に試してみてください。
Windows XP は現在のネットワークが 192.168.0.xxx でなければ ICS を推奨します。
どちらもパフォーマンスが出ない等の問題があるかもしれません。その時はそれぞれの方法を試してみてください。
■実際の設定手順
Windows 8 は分かりません。
Windows 7 は SoftAP と Virtual WiFi という機能が実装されたので『Windows7 SoftAP』や『Windows7 Virtual WiFi』で検索すれば沢山出てきます。Virtual WiFi 未対応 PC の場合は Vista の手順を試してみてください。
Windows Vista は
『ノートPCの無線LANアクセスポイント化(Windows Vista)』
Windows XP は
『ノートPCの無線LANアクセスポイント化(Windows XP)』
へと続きます。
■関連投稿
『ノートPCの無線LANアクセスポイント化』
『ノートPCの無線LANアクセスポイント化(Windows XP)』
『ノートPCの無線LANアクセスポイント化(Windows Vista)』