2011年2月16日水曜日

フリーウェアとフリーソフトウェア

フリーウェアとフリーソフトウェアは同じ物と思われがちですが、全くの別物という事をシェアウェアも交えて紹介します。

  • フリーウェア(無償)
    日本では色々と歴史があり和製英語のフリーソフトと呼ばれる事が多いですが、英語圏でのフリーウェアが正式名称です。
    有償のシェアウェアと対に扱われる事が多いので、無償はその反対でフリーウェアと覚えれば良いかと思います。
    趣味の追求の為、精神的報酬や名声の為、社会貢献を目指す為に開発を行う作者が多いです。

    配布形態: exe 等の実行形態(バイナリイメージ)
    ソースコード:非公開(一部公開している物もある)
    改変:禁止(商用ソフトウェアと同様)
    複製:制限していない事が多い
    オリジナルの再配布:禁止している事が多い(一部に許可制の物もある)
  • シェアウェア(有償:無償の試用期間を設けている物もある)
    個人が有償のソフトウェアを公開した時にもシェアウェアと呼ばれる事もありますが、本来は開発費の一部をユーザーに分担(シェア)してもらうソフトウェアを指します。
    基本的に低価格での提供を目指す場合が多いです。

    配布形態: exe 等の実行形態(バイナリイメージ)
    ソースコード:非公開(一部公開している物もある)
    改変:禁止(商用ソフトウェアと同様)
    複製:制限している事が多い(1ライセンスにつき 2PC まで OK 等もある)
    オリジナルの再配布:禁止している事が多い(一部に許可制の物もある)
  • フリーソフトウェア(権利関係がフリーなので無償が多い、一部有償もある)
    フリーソフトウェア財団(Free Software Foundation)が提唱するフリー(あらゆる権利関係を自由にした)なソフトウェアを指します。代表的なものに GNU プロジェクトがあります。
    オープンソースソフトウェアとは異なる部分もありますが、オープンソースのカテゴリに含まれます。でも、フリーソフトウェア陣営は一緒にしないで欲しいと主張してます。
    また、後に商用化によりフリーが制限される可能性の残るフリーウェアよりも、派生ソフトウェアも含めて必ずフリー(非商用という意味ではない)が約束されるという理由から、より完全な社会貢献を目指し、あえてフリーソフトウェアとして開発を行う作者もいます。

    配布形態:ソースコードや exe 等の実行形態(バイナリイメージ)
    ソースコード:必ず公開(非公開はダメ)
    改変:自由、改変後の配布可(派生ソフトウェアは必ずフリーソフトウェアにする)
    複製:自由
    オリジナルの再配布:自由

フリーソフトウェアの思想は素晴らしく、ユーザーや開発者側には良い事ばかりですが、商用ソフトウェア側から見ると色々と条件が厳しすぎる為、商用化されているフリーソフトウェアは少ないです。その辺りを若干緩和したのがオープンソースソフトウェアという事になっています。とはいっても、オープンソースソフトウェアの約半数はフリーソフトウェアに属しています。

自分のソースコードを公開するというのは結構勇気のいる事だと思います。

■参考リンク
フリーソフトウェアの定義
オープンソースの定義
フリーソフトウェア財団(Free Software Foundation)
sourceforge(オープンソース向けポータルサイト)